トランシーバー使用で違法に!? 違法無線について
トランシーバーの使用が違法になる場合があります。国内の電波法に準拠していない海外製のものや、周波数や出力を改造したものがそれに当たります。
国内のレンタルで貸与されたものであれば、違法になる心配はありませんが、譲り受けたものであれば注意が必要です。
違法無線を使用すると罰せられる可能性もあります。
今回は、違法無線を使用するとどうなるのか、違法か合法かをどのように見分けるのかを解説していきます。
目次
トランシーバーが違法になるかは電波次第!違法電波とは?
日本で認可されていないトランシーバーを使用した場合、電波法違反となります。
細かく言うと、実際には使用していなくても、違法無線を使える状態にあるだけで違反となってしまうのです。
では、違法となる原因は何なのでしょうか。
違法電波の要因の一つ目は周波数
違法となる原因の一つ目は、電波の周波数です。電波は各国ごとに周波数と用途が決められています。
海外ではトランシーバーとして使用できる周波数が、日本では別の用途に使われている場合がよくあるのです。
トランシーバーの音声が公共ラジオから聞こえてきたら大変ですよね。
また、警察や消防の通信でも電波は欠かせません。違法な電波を使用することによって、大きなトラブルを招いてしまう恐れがあります。
違法電波の要因二つ目は出力
違法となる原因の二つ目は、出力が大きすぎることです。
個人資格不要(免許の取得は必要になります)で使える日本製のトランシーバーでは、出力が大きいもので5Wです。
それ以上に出力が大きいものになると、無線従事者資格という特別な資格を持っている人でなければ使うことはできません。
海外製のトランシーバーでは、出力が5Wを超えるものが普通に使うことができるので、注意が必要です。
トランシーバーと用途
トランシーバー(無線機)には仕事で利用できるものとできないものがあります。
電話と異なりトランシーバー(無線機)には通信内容や通信を行う相手等が決められているからです。
多くのケースはアマチュア無線の業務利用でアマチュア無線は免許を保持していても業務での使用は認められていません。仕事で無線機を利用する場合には【デジタル簡易無線】【IP無線】【特定小電力無線】を利用するようにしましょう。
違法トランシーバー使用で逮捕!刑の内容は?
電波法に違反した場合、「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金刑」になります。トランシーバーを使っただけで罰金100万円というのは、かなり高いですよね。さらに、違法トランシーバーで公共の電波を阻害した場合は、重要無線通信妨害罪というさらに重い罪が課せられます。刑は「5年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金刑」と、かなり重いものになってしまいます。
実際に違法なトランシーバーや無線使用で検挙者も出ている
総務省の各地方の総合通信局は、不法無線局の取り締まりを行っています。
不法無線局は、警察や消防の他、携帯電話やテレビなど、私たちの生活に密着した用途の電波が妨害されることに繋がります。
実際にいくつもの事例で逮捕者が出ています。
・船舶や移動車両に無線局免許がない無線機を設置していた
・自宅に電波法で定める上限の数倍の電波の無線LANを設置していた
・警察無線を不正に傍受していた
など、事例の数は多岐に渡ります。
通信距離を高めるためのトランシーバー改造は違法に
トランシーバーの構造に詳しい方であれば、通信距離を高めたいと思った時に、出力を上げることが思い浮かぶでしょう。
しかし、トランシーバーの改造は違法になります。アンテナの長さを変えることでさえ、違法になってしまうのです。ただし、外観の色を変えるなどの機能的に影響のない部分については、改造しても違法になりません。
違法トランシーバーの見分け方
日本で使えるトランシーバーであるかどうかは、技適マークが付いているかで判断することができます。
技適マークはトランシーバーだけではなく、携帯電話など、全ての電波を発信する機器に付けることが定められています。
確認したい方は自分のスマートフォンを見てみましょう。
技適マークは多くの場合、機器の背面に型番などと一緒に描かれていますが、最近では設定メニューからディスプレイに表示する場合も。技適マークを取得するためには、電波法に則った形で製造されていなければなりません。つまり技適マークは、国内で安心して使える製品であることを表しているのです。技適マークが付いていれば、例え海外製のトランシーバーでも、使用することができますが、ネット上で販売されている機器には技適マークはあるがプログラム変更が必要だったり総務省への届け出、無線従事者資格が必要な場合も多く、技適マークがあるから、そのまま利用できるということにはなりません。
海外製の無線機(トランシーバー)
インターネットで購入する海外製の無線機の場合にも注意が必用です。【●Km飛びます。】【子供のおもちゃに】【アウトドアや仕事などに】【技術適合取得済み】等の文言で宣伝をしているものも数多く見受けられます。しかし、詳細を確認すると出力や周波数帯が国内で利用不可なものも多く、サイトの最下部に『日本国内では使用できません』と記載している業者もいます。知らないで利用した場合でも電波法違反に問われてしまいますので注意してください。
おもちゃのトランシーバーでも違法になる可能性が
子供のおもちゃにもトランシーバーがありますよね。実はおもちゃでも違法になる可能性があります。
おもちゃであっても、電波を利用するものであることに変わりはありせん。技適マークを確認し、日本の法律に則ったものであるかを確認しましょう。
まとめ
トランシーバーが違法なものであるかの一番の要因は電波です。電波の周波数と出力が通常の製品と異なる製品は使用しない方がいいです。また、違法トランシーバーには、「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金刑」という重い罪が課せられます。軽い気持ちで使ったり、そもそも知らないで使ったりすることがないようにしましょう。
違法なトランシーバーを見分けるポイントは技適マーク。
購入の際は必ず確認をして下さい。
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